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2014年4月号より

海外企業に席巻される電子書籍 消費税が大きなハンデに?

消費税率の引き上げで、俄然クローズアップされてきたのが電子書籍等、海外発信コンテンツの非課税問題だ。

国内企業が電子書籍を販売する場合、現在は消費税が5%課税されている。1000円の本を購入する際は、消費者は1050円を支払っている。その意味ではリアルの書店で購入するのと変わりがない。

しかし、海外に拠点を置く企業が海外に置いたサーバーを経由して、日本の消費者に配信する場合は、消費税はかからない。1000円の本は1000円のまま買える状況になっている。

消費税は国内で行われる資産の譲渡や役務の提供などの国内取引、外国貨物の引き取りなど輸入取引に課される。たとえばアマゾンなど海外から商品を買うと、個人であっても「輸入」の扱いになるので、関税+消費税がかかることになる。

ところがデジタルコンテンツの場合、国内取引はリアルの書籍と同様に消費税がかかるが、海外企業が海外のサーバーを経由すると税関を通ることなく、インターネットを通して海外サーバーから国内の消費者のもとへ届く。税関を通らないために輸入とは見なされず、消費税のかからない国外取引の扱いになっているのだ。

海外勢が市場を席巻?

たとえばアマゾンで紙の書籍を購入する場合は、届け先が日本国内の場合、消費税が課される。しかし「Kindle(電子書籍)、MP3ダウンロード商品、アプリストア商品および一部のPCソフト&ゲームダウンロード商品には、消費税は課税されません」(アマゾン日本版ホームページより)となっているのは、米国から配信されているためだ。

ちなみに、楽天koboの場合も、カナダの電子書籍販売会社を買収して運営しているため、カナダ経由で行われる電子書籍の配信には消費税がかからない。

まったく同じコンテンツを配信する国内の電子書籍企業には消費税が課税されているため、海外企業との間に不平等な競争が強いられていることになる。これから8%、10%と税率が上がるにつれ、その不公平さは一段と拡大していく。

政府も当然、この状況は認識しているが、ようやく政府税制調査会で議論を始めるという段階。早ければ2015年度から課税を開始する方向で調整をしているという。日本の個人向けにネット配信する海外企業に国税当局への登録を義務付け、徴税するとみられている。15年10月の10%への引き上げには間に合わせたいとしているが、まだ具体的には決まっていない。

逆に言えば、それまでは日本企業はハンデを背負ったまま、1年半も戦い続けなければならない。現在は電子書籍の普及期に入っており、いかに消費者を囲い込むかの競争のさなかだ。消費者にしてみれば、同じ商品なら1円でも安く購入できるほうが得であり、専用端末を選ぶ指標にもなる。

コンビニ大手のローソンが2月に電子書籍事業「エルパカBOOKS」から撤退し、NTT系の「地球書店」も3月末にサービスを終了する。

ソニー、KDDI系の書店を中心に電子書籍の流通を担うブックリスタ関係者は次のように話す。

「電子書籍は紙の本に比べて仕掛けがやりやすく、タイトルによっては期間限定で無料、50%OFF、70%OFFといったキャンペーンをしたり、ポイントで還元したりといったセールもしています。ストアさんの営業努力によるところが大きい」

競争があれば撤退する企業が出てくるのもやむを得ないが、消費税分のハンデを背負って体力勝負になれば不利は明らか。公平な競争ができる環境が早期に求められる。

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