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特集記事

2013年7月号より

HONDAの変心

「オセロゲーム」の比喩が、これほどまでにズバリと当てはまる事象はめったにないだろう。

3月20日に黒田東彦氏が日本銀行総裁に就任した瞬間に、前任の白川方明氏が採ってきた伝統的日銀金融政策は、一気に方向転換した。まさに白がいっぺんに黒にひっくり返ったのだ。

結果は吉と出ている。昨年から徐々に進んできた円安傾向は、黒田総裁誕生以来、一段と加速した。とくに、就任後初めての金融政策会合で決まった、「バズーカ砲」と名付けられたほど大胆な金融緩和策のインパクトは大きかった。円安に伴い株価も上昇、5月15日には1万5000円を突破した。5年ぶりの大台回復である。

5年前というと白川前総裁の就任時と重なる。つまり株価に関して言えば、白川総裁時代の「失われた5年間」を取り戻したことになる。

当然のことながら、多くの国民は日銀の「変心」と、それを導いた黒田総裁に喝采を送る。日銀総裁がこれほどまでに脚光を浴びたのは、バブル経済退治に取り組み、「平成の鬼平」と呼ばれた三重野康元総裁以来のことかもしれない。

ただ、その政策に注目が集まってはいるものの、日本銀行のことをどれだけの人が知っているだろうか。「物価の番人」であり、日銀券=お札を発行していることを知ってはいても、いかなる組織なのか、いかにして政策決定にいたるのかについて知っている人はあまりいない。あるいは、日本銀行は上場していて、誰でも株を買えることをどれだけの人がわかっているのか。

本特集では、そうした日銀のディテールについても探ってみた。細部を覗くことで、日本の金融システムが見えてくる――。

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WizBiz代表・新谷哲の著書「社長の孤独力」(日本経済新聞出版社)

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