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2018年4月号より

【BOSS×WizBiz】日本の未来をナビゲート 人材派遣を核に事業拡大 求人メディアも立ち上げへ 斉藤 寛 ミライナビ代表取締役
斉藤 寛 ミライナビ代表取締役

斉藤 寛 ミライナビ代表取締役

さいとう・かん 1978年10月18日生まれ。東京都出身。2001年ビックスタッフ(現ヒト・コミュニケーションズ)入社。2005年フィールドサーブジャパン設立に参画、取締役に就任。16年ミライナビを設立し、代表取締役就任。総合人材サービス会社として人材派遣、職業紹介、メディア運営を行う傍ら、ほかの人材会社のアドバイザーや研修講師を務め、その知見を広く発信している。

人材業界一筋で16年強

── 人材派遣事業を核にされていますが、ミライナビの特徴や差別化ポイントは何でしょうか。
もっと言いますと人材情報サービス業という括りで、人材派遣、人材紹介、それにまだローンチ前ですが、半年後ぐらいを目途に求人メディアも立ち上げる予定です。

私自身、人材関係の仕事には16年以上携わってきていますが、この仕事は人と人をつなぐという、いわばどこまでいってもアナログな世界で、そのマッチングの情報に、いかに付加価値をつけるか。差別化としては、よりIT化を進めることですね。1つの事例として、「どこでも登録」というサービスで、求職者の方がご自宅にいながらにしてご登録いただけるようなサービスもしています。具体的な派遣先は、販売業と事務関係が多いですね。たとえば家電量販店の販売スタッフであったり、あるいは百貨店、さらにケータイショップでの接客スタッフなどです。

── ミライナビに込めた思いや設立の経緯を伺えますか。
日本の未来をナビゲートする、という大きな思いを込めています。もちろん、日常の仕事では目の前のお客様にご満足いただき、お役に立てることが大事。私がこの人材業界に入ったのは22歳の時でしたが、私自身、1人の派遣スタッフだったんです。いまは、ヒト・コミュニケーションズという社名(1部上場企業)になっていますけど、その会社にスタッフとして入社し、縁あって営業職に就き、その後、マネジャーになり事業部長にもなりました。

そして26歳の時に一度、会社設立に参画しています。それがフィールドサーブジャパンという会社で、取締役として11年、業務に従事していましたが将来、人材会社を自分の手で興したいという気持ちは、すでに24歳ぐらいの頃から持っていて、「自分も将来は会社を持ちたいので、ここで3年間勉強させてください」と言ってフィールドサーブジャパンに入社したのです。ただ、3年経過した後に結婚し、子供もできて住宅も購入してという中で、結局11年いることになってしまいましたが、それはそれで幸せでした。

とはいえ、前職ではIT化を進めるうえで必要な資金の投資ができませんでしたし、私も、ある程度は投資に回す蓄えもできたことから独立し、一昨年の16年5月にミライナビを立ち上げました。

── これからの新たな展開についてはどうですか。
現状、販売スタッフと事務の職種も広がっていまして、いわゆる一般事務から経理、資料作成などのスタッフも非常に増えてきていますので、今後も販売と事務の2本柱は増やしていきます。あとは、これから立ち上げる求人メディア事業の展開ですね。自社の求人情報を載せるのももちろんですが、そのメディアが外部にも出せるサービスになれば、外部の企業様にも掲載いただけるわけですから。当社は人材派遣事業以外に、人材紹介事業も一部、やっていますし、若年層に向けたサービス、具体的には進学関係で、学生向けの情報サービスなども展開していく考えです。

当社では、私も含めて社員がみんな現場上がりでして、お客様からのご要望であったり、あるいはクライアントのスタッフとの会話でも、現場を知っているというのは非常に強くて、必要があれば、我々も現場に入るスタンスで仕事をしていますので、そこが大手の派遣会社さんとの差別化にもなっているのかなと。また、ほかの派遣会社の研修をしたりコンサルをしたりということもやらせていただいています。

── 企業としての数値的な売り上げや収益の目標、さらに将来の株式公開の可能性などは。
当社にとって将来、株式を公開することが本当にいいことなのかどうか、まだわかりません。売り上げは前期決算で約1億円、今期は約2億円を見込んでいます。10年以内に10億円超えはできると思います。

── 人材派遣事業を長年やってこられて、難しいなと思われることなどは。
派遣という形態が、時代によっていい時とネガティブに捉えられる時があると思います。私が人材業を始めた時は、派遣がもてはやされていたといいますか、最先端の働き方みたいな感じで、派遣で働かれる方も実際多く、いい時代でした。逆に一時期、政権が変わっていた頃には派遣、イコール悪みたいなネガティブ要素に捉えられてもいましたね。

派遣は、基本的にはスペシャリストの方々が働く職種なんです。そうしたスペシャリストが100%の力を出して働けるよう、マッチングのサービスや働きやすい環境をサポートするのが我々の仕事で、そういう面では我々も、自分たちの仕事においてスペシャリストでなければなりません。

それに、派遣の方でも普通に年収が1000万円を超える方もいらっしゃるんですよ。ただ、1000人いたら3人ぐらいで、確率的には0.3%ぐらいですが。私の知る範囲でも、たとえば家電量販店でエアコンの販売スタッフをされている30代とか40代の方で、ものすごく営業成績が良いので、年収が1000万円を超える方が実際にいます。それは、派遣の方でもスペシャリストになるという高い意識や志があればできることですからね。

── 斉藤さんの人生訓、あるいは何か好きな言葉はありますか。
好きな言葉でよく言うのは、山本五十六の言葉で、「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば人は動かじ」ですね。私自身、そういう姿を社員に見せていかないといけないですし、実際に社員にも言い続けています。

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