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「月刊BOSS」と、日本最大級のビジネスマッチングポータルサイト「WizBiz」との提携に伴い、 17万社を超えるWizBiz会員の中から伸び盛りの企業を毎月1社をピックアップ。トップの事業への情熱に迫る。

2017年2月号より

【BOSS×WizBiz】会社はどこに向かうのか 経営者の思いを伝えるCIブック
矢野 慎也 アンサング社長

矢野 慎也 アンサング社長

やの・しんや 1979年生まれ。独立系コンサルティング企業で、マーケティング責任者と新規事業立ち上げ責任者を兼任。WEBマーケティング会社の取締役を歴任。同社退職後、株式会社アンサングを設立。「デザインにストーリーを組み込んだ」ビジュアルブックをベースに、理念浸透、インナーブランディング、採用ツール制作支援などを行う。

企業の独自性を伝える

── アンサングはコーポレーション・アイデンティティ(CI)事業を柱に据えていますが、どういったビジネスなのでしょうか。
CIブックと言いますが、会社の企業理念などをビジュアルブックの体裁にして、それを従業員に共感していただけるようお手伝いをしています。

会社の企業理念は、多くの場合、標語になってしまっていて、カードにして社員に配ってもポケットに入っているだけで理解されていないことがあります。実際にCIブックを作ったある企業では、企業理念を社員に伝えてはいたのだけれども、まったく共感されず、理念の背景もわからない状況で、価値観の浸透もされていなかったそうです。組織を拡大するにあたり、いかに理念を伝えるのかということで、企業理念の要素を分解し、物語やストーリー調にしてビジュアルブックという体裁にして作っていきました。

その他には、事業承継をしたいという会社です。先代の社長から新社長に代わるにあたって、いままで事業をしてきたDNAを完全に無視することは、既存の社員から反発を招くことになります。大切にしたい軸を残しながら、次世代の経営に繋げていくというCIブックを作る企業もありました。

―― どういった経緯からCI事業を手掛けることになったのですか。
最初からCIというわけではありませんでした。もともとはある女性スタッフが私に作ってくれた一冊の本が始まりでした。彼女は出版社に勤めた経験があって、作家としての活動もしています。アンサングのスタンスはこういうことですよね、と私に32ページのビジュアルブックを作ってくれたのです。見た瞬間にゾクッとしました。起業したばかりの、多くの判断で迷っていた時でしたから、目の前の靄が一瞬にして消し飛んだ感覚があったのです。その本のタイトルは「unsunghiro」というタイトルで、今でも鞄に入れて持ち歩いて、迷ったときに、原点に戻るために時折見返しています。思い返せばCIブックをサービス化しようとした始まりでした。

―― 矢野社長ご自身は、この事業を進めるにあたって、CIについてどのように考えていますか。
企業理念と言っても、共感する理念もあればしない理念もあります。共感しない理念は、標語として存在しているだけの、取ってつけたお題目のようなもので、企業行動が不一致の場合は伝わりません。性格不一致の夫婦が家庭内別居や離婚をするように、企業と従業員の間に不一致があれば、家庭と同じようにバラバラになってしまいます。ただ理念は考えても答えが出るわけではありません。結局、経営者がどのような会社にしたいのか、決めなければいけないのです。不一致にならないためには、経営者は自ら禅問答をして決めた答えに、自ら従う必要があります。

そうして生まれた経営理念も、うまく表現できないこともあれば、伝え方がわからない場合もあります。私たちの仕事は、思いを形にして伝える手法として、クリエイティブな見せ方をすることです。こうした会社の軸となる規範が従業員すべてに伝われば、人事評価、採用基準、ブランディング、教育方針、内装すべてに一本の軸が通り、不一致になることはありません。自社にとって何が正しいのかを従業員それぞれが判断できる会社は強いです。

だからこそ、社名を他社に置き換えても成立するようなお題目の理念は、会社独自の理念とは考えていません。企業を構成する要素に一貫性が出てくれば、その価値観に合った人たちが集いやすくなりますので、会社が好きで誇りを持って働き甲斐を感じてくれる人も増えます。

自分たちが思っている以上に、人は発言と行動の不一致を見抜きます。魂がこもらない理念を作ると、まず経営者が理念を守りませんから、従業員には伝わらない。人数の多い大企業でしたら中和されるかもしれませんが、中小企業で経営者の行動に疑問を持たれると、致命的なダメージになりかねません。

―― 採用面でも活用できると。
新卒の学生が50社100社と企業回りをしていますが、企業が配っている採用ツールは、だいたい決まりきったことしか並べていません。○○の業種で職種は△△、先輩のインタビューが載せてあって、キャリアパスがどうとか。多くがホームページを見れば収集できることをパンフレットにしています。私たちが作る場合は、ストーリーを紡ぎ、未来のイメージを受け手側に見せることができます。現在の止まっている情報ではなく、自分の人生はどうなっていくのか、を内在的に問いかけるようなものも作れます。ありきたりの文言ではなく、その会社の個性を伝えることができます。昔は商品で差別化ができたのかもしれませんが、企業の独自性を伝えるのに商品だけでは難しい時代になっていますから、こうした働きかけも採用の武器になります。

―― B2Cのビジネスも2本目の柱に育っているようですね。
「絵本の学校」をやっています。絵本を作りたい生徒を集めて、企画編集から商業出版の企画書の書き方、コピーライティングやセルフブランディングの方法等、絵本作家として一冊の本を作り、自己プロモートできるまでを1年間かけて学んでいく。卒業後もアーティストとして活動を展開するためのフォローもしているスクール事業があります。ドライブがかかりはじめていますので、仕組みが整えば、こちらのほうがボリュームが大きくなる可能性がありますね。

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