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「月刊BOSS」と、日本最大のビジネスマッチングポータルサイト「WizBiz」との提携に伴い、 19万社を超えるWizBiz会員の中から伸び盛りの企業を毎月1社をピックアップ。トップの事業への情熱に迫る。

2016年4月号より

会員数が15万社を突破した日本最大級のビジネスマッチングサイト 新谷 哲 WizBiz社長
新谷 哲 WizBiz社長

新谷 哲 WizBiz社長

しんたに・さとる 1971年東京生まれ。大学卒業後、ベンチャー・リンク入社。仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。2010年に独立し、WizBizを設立。15万社の会員企業を組織する経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営している。

社長になりたくなかった

―― もともとこのビジネスは、新谷さんの古巣のベンチャー・リンクが始めたものだそうですね。そこで、まずはベンチャー・リンクに入社した経緯からお話しください。
学生時代からコンサルティング会社に入りたいと思っていました。ただし大学は無名だし、成績も悪い。そこで考えたのは、誰よりも早く動き、誰よりも多く受けることでした。実際、100社ほどを受けましたがほぼ全滅。唯一受かったのが、まだ上場前のベンチャー・リンクでした。

ベンチャー・リンクでは最後、常務まで務めましたが、最初はとにかくダメ社員でした。入社早々、会社を辞めようかと思ったけれど、いざ辞めたところで自分には能力がないから同じこと。だったら、自分を変えるしかない。それまでは、昼間はほとんどサボっていたのに、日報を書き、誰よりも訪問件数を増やそうと決めて行動したところ、数字が上がっていきました。

それでも、昇進は同期の中でも遅いほうでした。それにもともと出世したいという欲もなかった。それなのに、巡り合わせで自分の上のポストが空くことが続き、階段を昇っていったようなものです。

―― いまにつながるビジネスマッチングは新谷さんが発案したんですか。
違います。当時の社長や役員がやろうと言いだして、「やるならどうぞ」というスタンスでした。でもやり始めたはいいけれど、全然黒字にならない。聞いてみると、どうやっていいかわからないと言う。僕は営業の責任者でもあったから、「じゃあ、俺がやるよ」と言って引き受けたのです。

その後、ベンチャー・リンクが経営危機となった時に、社長からこの事業を「持っていけ」と言われた。その話を部下にしたところ「やりましょう」ということになってスピンアウトすることになったのです。

―― 新谷さんが積極的に動いて独立したわけではないんですか。
僕は生まれてこのかた、社長になりたいと思ったことはないし、いまでも社長は自分にいちばん向いていない仕事だと思っています。でもその時は、やるべきことだと思ったから、社長を引き受けただけです。

目標は70万会員

―― WizBizが誕生したのは2010年4月。以来5年あまりで会員数は15万社を超えたそうですね。どうやって増やしてきたんですか。
ベンチャー・リンク時代、会員数は5万社を超えていたけれど、独立時点で1万以上減って4万社になりました。当初は会員になれば、名刺が安くつくれる、ユニフォームを安く揃えることができる、ということで会員を増やそうと考えていましたが、すぐにこれでは黒字にするのはむずかしいとわかった。そこで、方針を大転換して、WizBizをネットメディアという発想に変えようと考えました。

中小・零細企業の経営者がどんなことで悩んでいるか。その悩みを解決するサイトを100立ち上げようという構想を掲げ、現在、65のサイトを提供しています。

―― 確かに「ビジネスマッチング」を筆頭に、「入札ナビ」「経営者占い」「海外進出デスク」「起業塾」「M&Aマッチング」など、数多くのサイトがあります。
さらには独立2年目からセミナー事業を始めました。ここでは、さまざまな人たちが経営者の問題を解決するセミナーを開催します。現在、月に40ほどのセミナーを開催していますが、いずれは80にしようと考えています。セミナー事業をやるようになってから、会員数は一段と増え、このほど15万社を超えました。そこで、これを記念して、大前研一さんなどが講師を務める特別講演会を4月7日に開催します。(※)

―― 15万会員ともなれば、そこからの会費収入だけで安定的にビジネスを展開することができますね。
15万会員のほとんどは無料会員です。その代わり利用してもらったらフィーをいただく。フィーを増やすためにも使ってもらえるサービスを増やしていく。

たとえばセミナー事業なら、講師の多くがコンサルタントです。講師にしてみれば、WizBizのセミナーは自分の顧客を増やすチャンスです。そこでわれわれは、集客を請け負う代わりに、講師とコンサルタント契約を結んだ場合、その一定額が我々に入ってくるようになっています。ですから集客には力を入れています。基本的にはメルマガで集客するのですが、開封してもらうためにタイトルには非常にこだわります。現在、メルマガを開いてもらい、セミナー等の案内をクリックしてもらう確率は約1%。一般的にはメルマガの開封率が0・3%と言われていますから、WizBizのクリック率は日本一と自負しています。

―― 今後、何を目指していきますか。
WizBizは、日本のすべての企業、中でも中小企業の発展のために役立ちたいと考えています。具体的には、経営者向け総合スーパーを目指しています。問題を抱えた中小・零細企業の経営者が、当社のサイトを覗けば、あらゆる問題解決の方法がある。経営者にはその中から、自己責任で方法を選んでもらう。

IPOも検討しています。日本には約600万人の事業主がいますが、その1割+αで70万人の会員獲得を目指しています。上場すれば、タダで広告ができ、知名度も上がる。それが会員数の増加につながると考えています。

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WizBiz代表・新谷哲の著書「社長の孤独力」(日本経済新聞出版社)

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