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経営者インタビュー

2015年7月号より

ロボコン優勝者のロボットづくりは夢の実現

ビジネスは夢実現の手段

第5世代スケルトニクス・アライブ/白久レイエス樹氏(左)と阿嘉倫大氏

2008年、沖縄工業高等専門学校のメンバーとしてロボコンに出場、見事、優勝を果たし、その後、起業したのが、スケルトニクスのCEO白久レイエス樹氏とCTO阿嘉倫大氏である。

「よくも悪くも、高専のときのロボコンの状態がいまも続いています」という白久氏。

彼らが開発したスケルトニクスというのは「動作拡大型スーツ」というもので、リンク機構(複数のリンクを組み合わせて構成した機械的な機構)を応用。人のおよそ2倍の大きさになるパフォーマンスロボットである。

11年にユーチューブで動画が公開されて話題になり、14年にはNTT東日本のCMにも使われるなど活動の場を広げている。

しかし、彼らが一般的なベンチャーと違うのは、会社を継続、成長させる強い意思はないということだ。

「スケルトニクスを法人化したのは『エグゾネクス』という人型から変形してそのまま移動できる動作可変型スーツを作るのが目標で、スケルトニクスは、その資金を作るための会社です」(白久氏)

いわばスケルトニクスは、自分たちが考えている新しいロボットを作るための手段でしかない。

ビジネス的には、これまで1体1000万円のスケルトニクスを長崎のハウステンボス、ドバイ首長国首相オフィスにそれぞれ1体ずつを販売。また、イベントなどにパフォーマーとして呼ばれるなどして、その目的は果たされている。

エグゾネスは1~2年で完成するというが、その後については「全くの白紙」だという。

「完成後のことはまったく考えていません。これは挑戦なので、いま世の中に出ているパワードスーツにぜんぜん及ばないものかもしれないし、卓越した技術になるかもしれない。自分たちもどうなるかわかっていません。極端にいえば、エグゾネクスが完成すれば会社は解散してもOKですし、どこかの会社が買収したいといえば、売却するかもしれない」

ロボットづくりは自分たちの夢の実現――スケルトニクスは、いまなおロボコン継続中である。

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