ビジネス誌「月刊BOSS」。記事やインタビューなど厳選してお届けします! 運営会社 月刊BOSSについて

企業の匠

製造業、サービスを問わず、企業には「◯△の生みの親」、「△◯の達人」と呼ばれる人がいる。
そうした、いわば「匠の技」の数々がこれまで日本経済の強さを支えてきたのだ。日本の競争力低下とともに、そこがいま揺らいでいるという指摘が多いからこそ、各界の匠にスポットを当ててみたいー。

2018年5月号より

産業用ドローンで進む自動化・無人化 時間とコストを大幅に短縮するソリューション ブイキューブロボティクス社長  出村 太晋

「人手不足」と言われ、労働人口の急激な減少が危惧される日本。業務の効率化が求められるなか、ドローンを使った新たなソリューションが注目を集めている。AI、IoT、クラウドを活用した産業用ドローンについて話を聞いた。

ドローン市場の変化

ドローンが本格的に市場として認知されるようになったのは、まだ2~3年前のこと。2015年4月に首相官邸の屋上でドローン(この事件での機体は厳密にはラジコンヘリの一種)が見つかったことで、注目を集めることになった。それまで自由に飛ばせたドローンは、飛ばす場所を制限されることになり、規制も強くなっていった。

「SOLAR CHECK」でも使われるドローンを手にする出村氏(右)と吉井氏。

その一方で、規制が強まることで追い風となったのが、産業用ドローンの分野だ。様々な制限が加えられるなか、ドローンを扱う基準を満たしたプレイヤーだけが事業を行うことができるため、ビジネスとして成り立つ土壌が生まれることになった。とはいえ、産業用ドローンはどういった分野で活用できるのか、手探りの状況からスタートしている。

「ほとんどすべての産業がドローンを使ったことがないなかで、ドローンを使うことでどのような効用があるのかわからなかったのです。16年は、まず現場でドローンを飛ばしてみたい、飛ばすことで上からどういうものが見えるのか知りたいというニーズが多い時代。17年前半になると、業務現場でいろいろなものを撮ってみたいというニーズ。17年後半くらいからは、もっと具体的に業務要件を満たせるのか、ドローンで撮影したものがどのように使えるのかと、撮ったあとに解析するところに課題や目的がシフトしていきました」

こう語るのはブイキューブロボティクス社長の出村太晋氏。現在を「産業用ドローン市場が黎明期から普及期へ移行する過渡期」として位置付ける。

「これから伸びていく領域というのは、ドローンの機体ではなく、サービスです。なかでも測量系や検査系の領域が伸びていくと見ています。従来、ラジコンヘリで行われていた空撮や農薬散布などの領域は、ドローンに置き換わってもプロセスは変わらないので大きなイノベーションが起きているわけではありませんが、私どもが注力するのは巡視点検、設備点検、警備監視、災害対策など人が現地に行って何らかの業務をしなければならない領域です。ドローンを活用したソリューションで自動化・無人化をするところにトライしていきたいと思っています」(出村氏)

道路の法面や橋梁の点検は不可欠な作業だが、人が登ったり重機を使ってぶら下がって点検するなど、効率が悪く、コストもかかる作業。安全性の面や若年者労働人口が減るなかで、いかに効率を高めていくのかは将来的に重要な課題となっている。そこにドローンを使うことで、課題解決を目指そうというのがブイキューブロボティクスの取り組みだ。

太陽光パネルを無人で点検

今年2月に発表された太陽光発電施設点検パッケージ「SOLAR CHECK」は、まさに無人化、効率化を進めたサービスになっている。事業開発部サービス企画グループマネージャーの吉井太郎氏は次のように語る。

「太陽光発電所のパネルは何万平米という広大な敷地に建てられていまして、これを人が1つずつチェックしていくのは大変です。そこでドローンを使って撮影していくサービスが取り入れられたのですが、あまり広がりませんでした。というのも、写真を撮ること自体は簡単なのですが、それを1枚1枚、人が見て確認し、それを報告書に直していくところに時間とコストがかかってしまうのです。


AIを活用した画像認識技術で故障個所も特定してくれる。撮影自体は2メガワット規模の発電所でわずか15分ほどだ。

我々のサービスは、まずドローンを使って太陽光パネルを撮影します。太陽光パネルは故障をすると光を電気に変える代わりに熱に変えてしまう。つまり発熱します。それをクラウド上でAIを活用した画像認識・解析機能で自動的に検知・解析し、1枚の発電所の画像のなかに、異常個所をプロットするところまで自動で行います。そのレポートをプリントアウトして報告書まで自動で作成できるサービスになっています」

従来、太陽光パネルは年数回ほどの点検が主流だが、壊れると発電しないために収益性が悪化し、故障のタイミングによっては大きな機会損失を生むことになる。2メガワットの発電所の場合、人手なら通常点検~報告書作成に4日ほどかかるが、このソーラーチェックでは解析は約15分で完了し、報告書の作成までその日のうちにできてしまう。またリアルタイム映像コミュニケーション技術を搭載した全自動運用ドローンシステムを発電所に備え付けておくことで、人が現地に行かずに点検でき、大幅に効率化が進むことになる。

「解析からレポート作成まで全て自動で行うので、点検時間・コストが削減され、その分、点検頻度を増やすことによって機会損失を防ぎ、収益性の向上にも効いてきます。発電所の規模が大きくなればなるほど、自動化のメリットも出てきますので、今後建てられるメガソーラー、超メガソーラーには必要なサービスです」(吉井氏)

ブイキューブロボティクスでは今後、画像認識技術を駆使し、金属構造物や警備監視といった分野にも用途別に進出する。すでに通信技術を活用したドローンの災害対応の実証実験も進めており、「ドローン×最新テクノロジー」で新たなソリューションを生み出していく構えだ。

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