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企業の匠

製造業、サービスを問わず、企業には「◯△の生みの親」、「△◯の達人」と呼ばれる人がいる。
そうした、いわば「匠の技」の数々がこれまで日本経済の強さを支えてきたのだ。日本の競争力低下とともに、そこがいま揺らいでいるという指摘が多いからこそ、各界の匠にスポットを当ててみたいー。

2018年4月号より

「働き方改革」で脚光浴びるHRテック 経営課題を解決する人材の最適化 PERSOL INNOVATION FUND合同会社 代表パートナー 加藤 丈幸

総合人材サービスのパーソルグループが注力し始めたHR Tech Services。政府方針の「働き方改革」とAIやビッグデータをはじめとしたテクノロジーの進化で広く普及が期待される。その必要性を訴えるのが啓蒙役でもある加藤丈幸氏だ。

アメリカでは数年前から注目

近年、「〇〇×テクノロジー」という言葉が増えてきたが、昨年あたりから急速に認知度を高めているのは「HRテック」だ。パーソルイノベーションファンド代表パートナーの加藤丈幸氏は次のように解説する。

「HRテックは、文字通り『Human Resources×Technology』のことで、人事の領域でテクノロジーを使って業務の改善にあたることです。人事は、会社にとって働いている社員全体を見る部門です。そこでパーソルでは、働き方改革に寄与していくような生産性の向上まで含むものとしてHRテックを考えています」

パーソルのHRテック関連のサービスは、大きく分けて採用支援、採用管理、タレントマネジメント、労務支援の4つの領域で展開されている。なかでも適材適所で人材配置を検討するうえで助けになるタレントマネジメントシステムや、働き方改革でも重視される勤怠管理や労務可視化のための労務支援システムは、HRテックの効果が大きく期待される分野だ。

日本では急に取り沙汰されるようになった感のあるHRテックだが、アメリカでは数年前から動向が注目されてきていた。

「米国でHRのクラウドシステム最大手のワークデイがニューヨーク証券取引所に上場したのが2012年でした。またSAPやオラクルがHRテック企業を買収したのも12年です。この年から、センシティブな情報を扱う人事のシステムのクラウド化が一気に進みはじめました。その後、クラウドで貯まってきた人事のデータを使って何かできないかと、ピープルアナリティクスと呼ばれるデータ分析が14~15年ごろから盛んになってきたのです。そのようななかで、社員がすぐに辞めないよう、社員のコンディションを整え、エンゲージメント(愛着)をしっかり高めようとする動きが盛んになりました。この3つの流れが昨年、日本にも一気にやってきて盛り上がってきました」

HRテックの重要性について語る加藤氏。

しかしながら、日本企業の多くが2000年代に導入した人事のシステムを使っていることが多いという。営業や商品開発といった売り上げに直結する部署には予算が出やすいが、企業の裏方にあたる人事部門のシステムは後回しにされがちだ。しかし昨今、働き方改革が声高に叫ばれるようになり、HRテック導入の好機と言える状況になってきた。

「HRテックのなかでも比較的収益に繋がりやすい分野には、導入が進んできています。たとえば、アパレル店舗などでは、カメラを活用した時間別の来店分析で、将来の来客予測をし、その予測に合わせたシフトを組む動きが進んでいます。誰がその時間帯にシフトに入ったほうが売上げが上がるかを予測するサービスもあります。こういった人材配置が売上に直結する分野は導入のスピードが速いです。

一方でシステム投資の優先順位が低かったのが、人事の運用面のシステムの領域です。特に全社員を巻き込むようなシステムの変更ほどなされてこなかった印象があります。しかし、働き方改革の流れや、AIの発展も後押しし、この領域にも徐々にメスが入ってきているように見受けられます。オンラインで出来る入退社申請や、人事評価等、領域特化のサービスも多く出てきています。

その他にも、テクノロジーの活用で注目されている働き方がオンデマンドワークです。誰もがスマートフォンを持つ時代なので、即時性の高い短時間の仕事のマッチングを可能にするプラットフォームがどんどん増えています。在宅の仕事だけでなく、工事現場の職人や、看護師のマッチング等様々な分野に広がり、人手不足の解消にHRテックが寄与しています」

HRテックで経営課題も解決

パーソルグループもHRテックの導入に積極的だという。自社の取り組みを活用することで、今後のサービス展開にも繋げていく構えだ。

「自社でも社員のデータを取り、適材適所でできているか、異動させるタイミングはいつか、退職しそうなアラームは出ていないかなどを分析し、人事の施策に活かしています。アメリカでは多くなっていますが、パーソルでも4年程前から人事にデータサイエンティストを配置して、分析することを始めました。データが多く蓄積されると、AIが人では気づかないような傾向やサインを見つけることができます。人事の記憶、勘、経験の3要素から脱却し、人事の説明責任という意味でも導入は大きいと思います。

パーソル総合研究所では、ピープルアナリティクスラボという組織を作りまして、データの分析に特化したコンサルティングも始めています。適材適所を進めるにしても、集めたデータをどう扱ってよいのか悩ましいケースもあると思いますから、うまく活用できるよう探っていかなければいけません」

一見、導入は高額になりそうなHRテックだが、実はスタートアップ企業が開発したテクノロジーも多く、サービスによっては導入コストが低いものも多い。企業にカスタマイズすればするほど高価だが、汎用性の高いサービスも多く、中小ベンチャー企業でも導入は進み始めている。

「人事の分野は、いいものを早く導入しなければという欲が少ないぶん、サービスに気づかない企業もたくさんあります。テクノロジーを使って人事を変えようと号令をかけられるのは経営者しかいません。優秀な人材を獲得して活躍してもらうのは経営者の課題です。いまは働き方改革やHRテックの文脈で、便利なツールがたくさんあることを知る機会も増えています。人事面でも効率化が進んでいるということを再認識してもらうことが一番重要ですね」

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